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王外相(右)と握手を交わす山口代表=23日 北京・人民大会堂(撮影・光延康治)

公明ニュース

山口代表ら党訪中団が王毅外相と会談

「戦略的互恵」具体化を

2023年11月24日

 【北京23日=光延康治】公明党訪中団の山口那津男代表は23日午前、北京市内の人民大会堂で中国共産党中央政治局委員で外相の王毅氏と会談した。党訪中団の西田実仁参院会長、鰐淵洋子国際局次長(衆院議員)、庄子賢一地方議会局次長(同)が同席した。

■党創立者逝去に哀悼の意

 冒頭、王氏は、公明党創立者である池田大作創価学会名誉会長の逝去に深く哀悼の意を表明し、「池田名誉会長が中日関係の基礎をつくり、関係発展に多大な貢献をした」と強調。その上で、池田名誉会長が創立した公明党が今後も中日友好に果たす役割は強いと語った。これに対し山口代表は「名誉会長が築いた日中友好の『金の橋』を強める役割を果たしていきたい」と述べた。

 また山口代表は、先の日中首脳会談で「戦略的互恵関係」の包括的な推進が再確認され、新しい時代を切り開くため建設的で安定的な関係構築という方向性が示されたことに言及し「戦略的互恵関係の現れとして、日中間で一つ一つ具体的な成果を挙げていくことが重要だ」と指摘。与党間だけでなく、超党派の日中友好議員連盟、経済界、教育界など幅広い分野で交流が促進されていくことが大事だと語った。

 王氏は首脳会談を「局面打開のため、健全かつ安定的な発展の方向性を示した」と意義を強調。今年が日中平和友好条約の発効から45周年の節目であることを踏まえ、「今までの基盤の上に前へ進む重要な時期だ」と応じた。

■日本産水産物、輸入規制解除求める

 東京電力福島第1原発の処理水海洋放出に関して山口代表は、国際社会から安全性への理解が着実に広がっていると指摘し、科学的な見地に基づいた対応を要請。日本産水産物の輸入規制解除を求めた。

 これに対し王氏は「中国側が独自にモニタリングできる機会を確保してほしい」と述べるとともに、「双方で科学的な見地から、これからのあり方について共通の道を見いだしていくことは可能だ」との認識を表明した。

 一方、東シナ海を巡って山口代表は、2008年日中共同声明での東シナ海を「平和・協力・友好の海」とする共通認識に言及。両国間の議論を深めるとともに、不測の事態を防ぐため、防衛当局をはじめ、各種交流を通じた信頼醸成の向上が重要だと訴えた。

 中国の反スパイ法違反の容疑で邦人の拘束事案が発生していることについては「透明性に欠けている」と指摘。早期解放と予見可能性を高めるよう要請した。

   ◇

 公明党訪中団は23日夜、中国での全ての日程を終え、全日空機で帰国した。

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