KomeSTA! - コメスタ

当サイトでは、利便性の向上や利用分析のため、クッキーを使用してアクセスデータを取得しています。詳しくは「クッキーポリシーについて」をご覧ください

公明的ライフハック

子育てパパに知ってほしい3つのこと

子育てパパに知ってほしい3つのこと 佐々木さやか参院議員 流

 生活や働き方の変化とともに、出産や子育てを取り巻く環境や情報も変化し続けています。1児の母でもある佐々木さやか参院議員に、子育てパパに知ってほしい知識を紹介してもらいました。

知らないでは済まされない!愛情曲線の低下

佐々木さやか参院議員
佐々木さやか参院議員

――男性の友人が育休を取得して家事や子育てに参加する様子をよく見聞きするようになりました。

 パパがベビーカーを押す姿も珍しくなくなりましたね。今の子育て家庭は、頼りにしたい両親が近くにいなかったり、地域とのつながりが希薄だったりします。コロナ禍の影響も大きく、特に産後のママの負担軽減が急務です。その中で、パパの役割が重要になっています。

――パパも家事や育児を担うことが大切だと分かっているつもりですが、どんなメリットがあるのでしょうか?

 パパの家事や育児への積極的な参加によって、ママの心身の健康を守り、夫婦間の愛情が維持されることが分かっています。

 夫や子どもへの愛情の配分がどのように変わっていくか、「女性の愛情曲線」という調査によると、一般に結婚直後は夫への愛情(関心)が一番高いのですが、出産直後には子どもに愛情が移り、夫への愛情配分はとても低くなります。生まれたばかりの赤ちゃんを必死に育てる中で、子どもに関心が高まるのは当然でしょう。

女性の愛情曲線のグラフ
女性の愛情曲線のグラフ

 ママは妊娠・出産での体のダメージに加え、授乳などでほぼ徹夜。赤ちゃんのお世話に神経をすり減らし、毎日疲弊しています。「人生最大かつ最長の体調不良」の状況と言っても過言ではありません。そんな精神的にも肉体的にも限界の時に、パパが家事や育児をないがしろにしてしまっては、夫への愛情が冷めるのも頷けます。私は弁護士時代、離婚事件も多く担当しましたが、女性側に話を聞くと、だいたい産後の夫の冷たい態度から信頼を無くしたというケースが非常に多いです。

パパは育児・家事の即戦力に

佐々木さやか参院議員
佐々木さやか参院議員

――パパが挽回するチャンスはないのでしょうか?

 愛情曲線において、「夫」への愛情が徐々に回復するグループと、低迷するグループに分かれます。これは「パパの育児への関わり」の差によるものです。ママの負担軽減だけでなく、夫婦関係を維持することにつながります。パパが育休を取得するなどして、家事・育児の戦力になることが大切です。

 昨年10月から、「産後パパ育休制度」が公明党の主導でスタートしました。産後8週間は、ママの肉体的・精神的な負担が特に重いので、パパにはぜひ取得してもらいたいです。

――パパも育児参加が大変な時もあると思います。

 仕事が忙しくて難しい場合もあるでしょう。その場合は、ママへの思いやりを大切にしていただければと思います。仕事と家事、育児の両立に悩むパパも少なくありません。悩みを抱え込んでしまい、パパが産後うつになってしまうケースもあります。

 産後はパパもメンタルヘルスを崩しやすいんです。子育てをスタートするにあたって、本来仕事量を調節することも考えていくべきなのですが、そうしたアドバイスや支援はほとんどないのが現実です。会社ではママパパ問わず子育て中の従業員に対して上司が働き方を配慮すべきですし、育児や介護などで時間制限がある従業員が負い目を感じないように、社会全体で働き方を見直すことも必要です。

「名もなき家事」の“見える化”で効率化

家事について質問に答える佐々木さやか参院議員
家事について質問に答える佐々木さやか参院議員

――家事、育児を夫婦でうまく分担するポイントはなんでしょうか?

 「名もなき家事」と言われますが、家事や育児は思った以上にやることがたくさんあります。まずは家での家事・育児のタスクを見える化し、分担を考えるのがいいと思います。

 例えば「掃除機をかける」という家事の場合、まず今週は何曜日の何時にかけるのか、自分や家族の都合、周囲への騒音などに配慮して、かけるタイミングを考えます。さらに、掃除機の充電は大丈夫か、その時の子どもの機嫌は大丈夫かをチェックした上で、まず部屋の片づけから始め、換気をし、家具などのほこりを落とし、掃除機をかけて、終わったら移動した家具などを元に戻し、掃除機のごみを捨てる。ここまでが「掃除機をかける」一連の作業です。

 食事作りも、家族のスケジュールや好き嫌いの好みの把握、栄養管理、食材の在庫管理、買い物などの作業と密接不可分です。

佐々木さやか参院議員
佐々木さやか参院議員

 分担する場合はそうした一連の作業ごとに振り分けるか、個々の作業を分けたうえで連携を工夫するか、検討すると良いでしょうし、「名もなき家事」を見える化することで、知らないうちにどちらかの負担が重くなることも防ぐことができると思います。 

 こうした家での取り組みには、パパの職場での仕事の効率化スキルが役立つかもしれませんね。

【略歴】1981年生まれ。参院議員2期。公明党青年委員会副委員長、同学生局顧問、同女性委員会副委員長。創価大学卒。弁護士。
© 2022 公明新聞