電力需給逼迫
電力不足が深刻化し、今夏以上に冬の需給逼迫が懸念されています。
電力には、需要と供給のバランスを揃える「同時同量」という原則があります。この発電量と消費量のバランスが崩れると、大規模停電が発生する恐れがあります。
今回の電力不足の背景には、脱炭素化の流れによる火力発電所の休廃止や、ロシアのウクライナ侵略による天然ガスの供給不足、コロナ禍からの経済回復に伴うエネルギー需要の急増などが上げられます。気温の変化も電力需給に大きな影響を与え、今年6月の季節外れの猛暑では需要が急激に高まりました。
電力の需要に対する供給力の余力(予備率)として、最低でも3%必要だと言われています。来年1月に厳しい寒さが到来した場合、東京と東北の2電力管内で1.5%と最低限必要な3%を下回ると予想されています。
このため、政府は冬の需給逼迫に備えて、無理のない節電を呼び掛けています。今月からは、電力会社が提供する節電プログラムに参加した家庭や企業にポイントを付与する「節電ポイント」が始まりました。