国際卓越研究大学制度
世界トップレベルの研究水準が期待される大学を「国際卓越研究大学」として認定し、政府が設立した10兆円規模の大学ファンド(基金)の運用益を活用して支援する制度です。今月8日には第1号として東北大学が認定され、今年度中にも約100億円の助成が開始される見込みです。
産業活性化を促す技術革新を生み出すには、科学技術分野の研究力を高めることが必要です。しかし、豊富な資金を背景として研究力を高める海外の大学に対し、日本の大学は研究力の指標とされる論文の質・量がともに低調。その要因に、日本の大学に対する投資が少ないことが指摘されています。海外の大学が公的な財政支援などで研究環境を充実させるとともに、多くの優秀な研究人材を呼び込んでいることで、その差は拡大。こうした状況を打開すべく、海外に負けない財政支援が求められてきました。
国際卓越研究大学の選定に当たっては、「実効性高く、意欲的な事業・財務戦略」など要件が設けられており、認定する大学数は数校程度に限定する方針です。
公明党は政府への申し入れなどを通じて、「科学技術立国」に向けた大学の研究力強化を財政面で支える基金の必要性を訴えてきたほか、若手研究者の待遇改善を積極的に推進しています。