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【VOICE ACTION2022 識者の声を聞く】京都大学大学院・柴田悠准教授

「ベーシック・サービス」議論に期待 京都大学大学院 柴田悠 准教授

京都大学大学院 柴田悠准教授

 VAで若者の声を広く丁寧に聴いた上で、首相に提出した政策提言は、今の若者の関心を的確に反映した説得力のある内容だ。

 VAの結果で「命と暮らしの安心保障」を求める声が最多を占めた点は注目すべきだ。今の若い世代が将来に不安を感じている現状の現れとみるべきだ。

 だからこそ、医療や介護、教育といったサービスを無償提供する「ベーシック・サービス」の理念を提言の冒頭に掲げた点は、高く評価したい。実現に向けて議論を加速させてもらいたい。

 その上で、私の専門分野である保育政策の観点で一つ提案しておきたい。

 提言で、0~2歳児の保育料無償化の対象拡大を検討するよう求めている。重要な要望だが、厳しい利用条件にある現在の保育制度の見直しも進めてほしい。

 ほぼフルタイムで働く親でないと保育園を利用できないのが現状であり、条件が緩和されれば、仕事との両立など他の政策との相乗効果も期待できるだろう。

© 2022 公明新聞