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公明的ライフハック

ライフイベントを乗り切る資産形成術

ライフハック「岡本三成議衆議員流 ライフイベントを乗り切る資産形成術」

 結婚や出産、子育て、マイホームの購入、奨学金の返済や老後への資金……。まだ見ぬ将来への希望と漠然とした不安は多くの人に共通のもの。未来のライフイベントを見据えて、お金の不安を少しでも解消できないか。世界最大級の金融機関「ゴールドマン・サックス証券」出身で、財務副大臣などを歴任してきた〝金融・経済のスペシャリスト〟岡本三成衆院議員に相談しました。

――毎月、少額ですが貯金をしています。でも、老後を考えたら足りないような気がして・・・・・・。

 若い世代の多くが将来のお金に関する漠然とした不安を持っているように感じます。収入よりも支出のほうが多いと感じる人もいらっしゃるかもしれません。しかし、計画的に生活すれば、無駄な出費を抑えることもできます。また、より豊かな生活を送るために、「収入や資産を増やす」という視点を持っておくことも大事でしょう。

 私は、議員の使命は「命と生活を守ること」だと思っています。生活を守るためには、最低限度の経済力と生活力が必要で、そういった力をつけるための〝選択肢〟をお伝えするのも私たちの仕事です。まずは、さまざまな選択肢から資産形成が可能だということを知ることが大きな一歩です。そこで、今回お伝えしたいのが「NISA(ニーサ)」「iDeCo(イデコ)」です。

未来の自分に投資する最強ツール「NISA」「iDeCo」

ライフハック「岡本三成議衆議員流 ライフイベントを乗り切る資産形成術」
ライフハック「岡本三成議衆議員流 ライフイベントを乗り切る資産形成術」

――最近、よくその言葉を目にしますが、よく分かりません。宇宙に行く予定はないし、交通系ICカードも一応、持ってはいるんですが。

 おっと!「NASA(ナサ)」でも「SUICA(スイカ)」でもありませんよ!「NISA」と「iDeCo」です。実は多くの上場企業では、新入社員研修に金融機関が来て、NISAやiDeCoについての説明があります。そのため、こうした企業では、若い社員の多くがNISAやiDeCoを始めています。

 しかし、こうした機会がなく、情報をキャッチできていない方がまだ多くいるのも事実です。私は、こうした人たちが一人でも少なくなるよう、公明党の支部会や党員会などでよく、NISAやiDeCoのお話しをさせていただいています。合言葉は、「資産形成はNISA」、「老後の安心はiDeCo」です!

――「NISA」とか「iDeCo」っていわゆる投資ですよね。投資家って〝秒速で●億稼ぐ〟みたいなイメージがあって結構ハイリスクな気がします。

 投資と一言でいってもさまざまな種類がありますし、極端な思い込みは一度捨てましょう。NISAは「少額非課税投資制度」のこと。本来、投資で生まれた収益は、約20%の税金がかかりますが、「NISA」枠を活用すると税金がかかりません(図を参照)。例えば、ある株を100万円で購入し、110万円に値上がったところで売却すると、10万円の利益となりますので、約2万円の税金を支払うことになります。それが、NISAなら非課税ですから10万円がまるごと手元に残り、非常にお得です。毎月一定額の投資信託を購入する時も、投資で得た利益が非課税になるのがNISAの魅力です。100円からでも始められますよ。

NISAの概要
NISAの概要

――100円からできるのは心のハードルが下がっていいですね。毎日のお菓子を我慢してやってみようかな。

 まずはやってみることで見えてくると思います。また、iDeCoは「確定拠出年金」と言って、定年退職後に受け取ることができる年金に上乗せできる制度です。年金なので60歳以降にしか受け取れませんが、運用益が非課税になる点はNISAと同じです。さらに掛け金が全額所得控除になり、その年の所得税と住民税を軽減できるという税制優遇のメリットがあるのが特徴です。(図を参照)。

iDeCoの概要
iDeCoの概要

 NISAやiDeCoを始める上で気を付けないといけないことは、お金との付き合いは長期で考えないといけません。1年や2年、または数年で大きなリターンを得られるなんていう話があれば、注意が必要です。10年、20年という長期単位で、自分の資産形成における〝屋台骨〟をしっかりとさせていくことを意識してください。

オススメ!リスクを圧倒的に減らす〝分散型〟運用

ライフハック「岡本三成議衆議員流 ライフイベントを乗り切る資産形成術」
ライフハック「岡本三成議衆議員流 ライフイベントを乗り切る資産形成術」

――よくネットとかで見られる「短期間でもうかる」などというのは、やはり怪しいんですね。気を付けます。ところで、NISAとiDeCoだと、どっちがお得なんですか?

 例えば、100万円持っているとしましょう。その資金で、ある有名企業の株式だけを買ったとすると、その企業が万が一倒産なんてしたらどうしようと不安になると思います。また、100万円を全額貯金している人も同様です。インフレやデフレが起きると、現金の価値も変わってしまい、モノの値段も変わるから。そうなると、1年前には買えていたものも、1年後には買えなくなってしまうこともあります。つまり、何か一つに自分の人生をかけちゃダメです! 私が一番安心だと思っている方法は資産を「分散」させることです。

――岡本議員のいう「分散」ってどうやってやるんですか?

 もし私が100万円持っていたとすれば、必要最低限の現金の他は、NISAとiDeCoを通して、日本に加えて外国の投資信託、複数の個別株式、REIT(不動産投資信託)などに分けて投資します。そうすれば、仮にある株式が下がっても、他の価格は上がっている可能性があるので、リスクが分散されます。つまり、全体で見れて、大損しないことが重要なんです。若い時代の資産構築のポイントは、将来不安の解消が目的ということです。その意味で、NISAやiDeCoなど、今の金融商品を理解いただき、活用していただきたいですね。

お金は自分のやりたいことを実現する「手段」

ライフハック「岡本三成議衆議員流 ライフイベントを乗り切る資産形成術」
ライフハック「岡本三成議衆議員流 ライフイベントを乗り切る資産形成術」

――NISAやiDeCo、投資信託や株式……。いろいろな方法があり、どれがいいのか迷いますね。

 お金は、自分自身のやりたいことを実現するための「手段」だと考えてください。まずは、自分のライフプランと、そのプランにあるライフイベントを考えてみましょう。ライフイベントごとに必要なお金を検討しながら、月々の給料の中から毎月どのくらい貯蓄や、投資、あるいはその両方ができるのかを判断してみてください。

 今回いただいた相談内容の「お金」については、誰もが悩むことです。将来に不安を持っている若い皆さんが、夢を持てるような社会にしていくのが、私たち政治家の使命であり、責任です。

 情報を知った上で、やるかやらないかは、個人の判断です。ただ、知らなかったという方に対して、仕組みや情報を事前にお伝えできていないのは、政治や行政の怠慢です。政治の仕事は、ルールの範囲内で個々人の選択肢を最大化していくことだと思っています。これからも、皆さんが将来に希望が持てるような社会づくりに全力を尽くします。

 今回の話だけだと分かりにくいところもあるかと思います。私の公式Youtubeチャンネルには、NISAやiDeCoを解説する1分ほどのショート動画もアップしていますので、ぜひご覧ください。

<岡本みつなりチャンネル 【徹底解説】新NISA・iDeCoはこちら>

岡本みつなりチャンネルはこちらからもアクセスできます
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【略歴】1965年生まれ。衆院当選4回。衆議院経済産業委員長、公明党国際委員長。元財務副大臣、元外務大臣政務官。創価大学卒。米ケロッグ経営大学院修了(MBA取得)。
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